宮本大路自らが綴る「Dairo's World」
■ 2011/12/15 (Thu) 本年最高のパフォーマンス! ジョナサン・カッツ東京ビッグバンド@赤坂B♭。
オレが関わったビッグバンドの本年度最高のパフォーマンスだった。ソロを取ってもアンサンブルに回っても、誰かのソロのバックグラウンドに回ってもスリルと味わい深さに脳汁ジュルジュルだった。
オリジナルは素晴らしい、アレンジが面白い、キャスティングも今夜が最高だった。
ジョナサンとヤスさんと樹麻、トモヤさんの正確なリズムと安定感。
日本で一番シンパシーを感ずるテナー、ジェームスマホーン、そして若手NO1テナー浜崎航、スティーヴさんのアルト、進境著しい鈴木圭君。トロンボーンはフレッド、パット、堂本君、もう1人の女性トロンボーン奏者も腕を上げてきたな。
ルイスの鮮やかなリードトランペットを筆頭に高瀬君やマイクの太い音、そして最近参加し始めた晶ちゃんのソロが炸裂した。
絢爛豪華ご馳走のようなサウンド。
これがあるからビッグバンドはやめられない♪
■ 2011/11/14 (Mon) UNKNOWN アシャムなんとかセラ監督の映画「UNKNOWN」すごかったあ。
まず脚本が面白い。
アメリカの博士夫妻が学会に出席のためベルリンに来て、ホテルでチェックイン中に博士が携行していた大事なカバンを空港に忘れたことに気付きタクシーに乗るが事故に遭遇。昏睡状態から醒めると妻も友人も博士のことを知らない、という。
さあ、そこからの謎解きとストーリー展開のスピードやアクションシーンなど一瞬もひるまない。
いや〜驚いた。
たくさん面白い映画を観てるが、とりあえずそれらがすっ飛んでしまた。イチオシ。
■ 2011/10/21 (Fri) here after いよいよ死ぬ瞬間が来たか、と気付き合掌してその時を覚悟して迎えたら夢から覚めた。
そんな朝からスタートして、いろいろ仕事をこなして深夜さきほど見終わった映画はクリント・イーストウッド監督作品のヒヤアフター(死後)。
マットデイモン扮する霊視に疲れた霊能者とアジアンリゾートで津波に呑まれ臨死体験をした女性ジャーナリストと双子の兄弟を失って孤独になった子供が出逢うまでのストーリー。
映像といい音楽といい、静寂感溢れる作品なのに眠くさせられなかった。
泣ける。
後味も極上。
■ 2011/09/22 (Thu) 傘の死骸 雨風が強まる。
最速にしたワイパーの見づらい視界の彼方、大きなゴミ箱の青いフタや駐車場の赤いコーンが右や左に吹っ飛んでいる。
はて、街路樹というのはあんなに揺れるものだったか。
東京の鳥達はどうしたろう。
どこで嵐をしのいでいるんだろう。
人々は傘を命綱のようにしがみついているが、ある瞬間おちょこになり傘は即死。
オレも楽器を車に積み込む瞬間に傘がひるがえって即死した。
雨風はさらに強まる。
六本木では木が倒れ車にぶつかっていた。
死んだ傘どもがゾンビの如く復活して一般道をウォータースライダーのように走る。
アブねえ!映画のカーチェイスのように身をかわして走る。
白煙のような雨。
雨粒が大きく雨脚が速く風が鋭い。
都会を攻撃的に洗う。
鳥達はどこに身を潜めたのだろう。
雨風は強まる。
車内の音楽はビョーク。
アイスランドが産んだ天才歌手のサウンドは、マグマと水しぶきとオーロラの宇宙と歪んだ神経が北の針葉樹のようにどこまでも伸びる。
雨風は強まる。
トランス状態になる。
今夜のライブにお客さんが来るはずがない。
特に哀しくもない。
だって今夜はオレのせいじゃない。
ライブハウスの楽屋で羽を乾かしながら、そう思うと気が楽になった。
ついに都内の電車が全て停止したようだ。
震災の日以来の今夜はおそらくノーお客様デイとなるであろう、とマスターは予言した。
ノーチャージデイで今夜は割りとお客様が集まる手筈だったのにな。
隔絶された空間。
ミュージシャンとマスターとスタッフで命からがら避難した空間のような温もりが演出される。
お客なんか来っこない。
外は雨風がさらに強まり、ただでさえ節電で暗い上に、ことごとく店じまいして街は真っ暗になった。
雨風はさらに…
いよいよ演奏時間になった時、
お客が現れた。1名ずつ2名。
さっきまで、こんな夜にお客さんが来たら、オレは絶対何かプレゼントしますよ、と宣言していた。
まず来るはずがない、と踏んでいたし。
この2名さんには心ばかりのプレゼントをした。
とても喜んでくれた。
結局7〜8名のお客さんがいた。
本番始まる直前は、映画タイタニックよろしく、乗客が次々に避難する中、そろそろ我々は演奏するとしますか、とお店のスタッフと恩人の前マスターの遺影に向かって楽器を構えたところだったのだ。あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ、睡魔が襲ってきたわい。
コンビニに次々に捨てられた傘の屍の山を思い浮かべながら。
■ 2011/09/16 (Fri) ライブ充実月間 9月はライブが楽しくて仕方がない。
昨夜のスーパースリーサックスはオレが敬愛するテナーの小池修氏と、いろいろな現場の同僚でもある進境著しいアルトの近藤和彦との丁々発止が楽しかった。すごく緊張するけれどね。
最近ベースに中村健吾氏が参加して、どんなに難しい曲、どんなに暗い曲をやってもスコーンと抜けるようになった。骨太で優しくてセクシーなのだ。
明晩はヤマモトキョウコ。
こんな素晴らしい歌手に出逢えて本当に良かった。
スキャットが上手な歌手がジャズ歌手として本物、と自分の中で位置付けているのだが、ヤマキョウさんはラテン、ラテンジャズ歌手として、我が国最高峰だろう。
熱帯JAZZ楽団のコンサートも毎週のようにあって嬉しい。
お陰でこの酷暑もなんのその。
もともと夏が大好きなオレとしては、日を置かず美味い鰻をほお張っているが如く鼻息荒く興奮している。満喫の夏。
逆にクールに臨むクロスカウンターのライブもまもなくやってくるし(=ノーチャージデイだ!)和泉宏隆氏との、高田馬場ホットハウスでのまったりデュオライブも楽しみ。
昔から好きだったコーラスグループのBREEZEとの仕事も多くなってきて嬉しい。この4人の響きは幸せになる。そんな中でサックスやパーカッションで遊ぶのはいつもワクワク。
先日はBarBarBarでお客さんに「はあ〜、あなたはどらえもんのようですね」と言われてなんのことかと思ったら、管楽器多数の上に小物楽器を色々出すからなのだな、っちゅうことがわかった。
自分主宰ユニット、LATIN JAPONISMを今夏から発足させたが
(平田フミト、マークトゥリアンか中村健吾、藤井摂)
来年から神田TUCを本拠地としてバリトンサックスとトランペットの2管フロントのバップバンドを旗揚げする。
トランペットは本邦最高峰の岡崎好朗、ピアノ三木成能、中村健吾、幻のドラマー、田中邦雄(ついに世間に引っ張り出すことに)
デュオ関係もさきほどの和泉宏隆氏や鈴木直樹氏などと親睦を深めているが、10月には春日部、尾堤園で金子雄太氏のハモンドオルガンとの念願のデュオを果たす。
今月は守屋純子オーケストラのSTBライブや録音もあり、ピンクボンゴもようやくPB源氏名サリーヤングこと矢野沙織女王が限定復帰を果たし(沖縄在住のため今後全試合出場はやや困難の状況)、まあまあ、お金儲けには何の縁も無いけれど、まずまず百花繚乱で良しとするかな。
■ 2011/06/05 (Sun) あれから 震災後3〜4月はその影響を受けて結構仕事が減ったが、5月の声を聞いてから徐々に回復してきた。人心に波があるので集客状況はマチマチだが、熱帯にしろエリックバンドにしろ活気があり、ライブやスタジオ仕事も復調してきた。昨夜の函館に於ける熱帯JAZZ楽団のコンサートの会場の熱気はすごかった。函館も被災していたが、一曲目終わるや否やの張り裂けんばかりの黄色い大歓声にはこちらが圧倒された。
今日は朝イチで羽田に戻り、埼玉県加須市花咲徳栄高校のブラスバンドのコンサートにゲストで演奏してきた。
ここの校舎もあちこち地震の爪あとがあった。
本番は成功し、部員の歓迎ぶりに心が熱くなった。
ミュージシャンも含めて周りの人々の顔も徐々に明るくなってきた。
でも地震と原発の影響を受けた人々の状況は様々。
これからも心して日常的にチャリティ活動しつつ、冷静に本分を追求してゆきたい。
■ 2011/04/13 (Wed) 前へ! 地震後のこの春も自分のところに弟子入りする若い子が数人現れた。内一人は既に大阪からこの一年新幹線や高速バスを使ってのレッスン通いで、ついに近々に東京に居を移してバイトをしながらレッスンに通いつつミュージシャンとして身を立てる計画を粛々と実行に移す。
他の子は高校生と大学生で、ともに学業とサークル活動に青春を謳歌させようとしている。
進路や音楽の向き合い方は様々なれども、彼らは一様に「地震は恐いけれども前向きに行く」と宣言してはばからない。
余震で揺れるパソコン画面に浮かぶ彼らのメールからは、<揺ぎ無い>意思が汲み取れる。
天災や事故などの不測のタイミングを恐れて躊躇するよりも己の人生設計のタイミングを見誤らないで前進するパワーをしかと受け止めた。
|
[トップにもどる]
[AZAQ-NET] |
| Web-Diary |