宮本大路自らが綴る「Dairo's World」
■ 2010/07/22 (Thu) 7/19海の日。鳥羽一郎さん登場! 海の日に、モーションブルー横浜に、ピンクボンゴのライブに、鳥羽一郎さんは約束通り唄いに来てくれた。汽笛の音と共に。
先方のレコード会社の意向で出演告知NGの集客難のジレンマの中、ついにこの日を迎え、いよいよスタンバイというその時、開演5分前に一挙にお客様がなだれ込み、すぐにはご案内しきれないので5分押します、との伝令が楽屋に飛んできた。
ケビン・コスナー主演の名画「フィールド・オブ・ドリームス」の感動のラストシーンとダブる。
天の声「彼らはやってくる」
カポネの奥さんのセニョリータ・マコさんが、その世界ではマッチと呼ばれて鳥羽一郎さんのサポートを長年やっているのを知って、何年か前に能天気にも「ピンクボンゴに鳥羽一郎さんがゲストで来てくれたらなあ。マコさんチャンスあったら頼んでみて」というのを、ある日の打ち上げの時にマコさんは思い出してくれて、その話を看板に振ってみた。すると鳥羽さんは二つ返事で、マッチの頼みだったらいいよ、と引き受けてくれたのだった。
ピンクボンゴはNHK-BS「ふれあいホール」やモーションブルーなどのライブで、これまでもJAZZの伊藤君子さんや歌謡曲の平山ミキさんやクラシックの中島啓江さんをお呼びして、その度に一応結果を出してきた。
これで演歌の大物とピンクボンゴがコラボできれば我らがスクランブル・ミュージックの面目躍如だろう、と当初は虎視眈々、意気揚々としていた。
しかし軽々な思いつきは時に重いリスクを伴うことがある。
鳥羽さんはあくまでもシークレットゲストであり、出演者ではないのだ。
どこからも告知できない金縛りの中、悶々としてきたが今更引き返せない。
二つ返事で引き受けてくれた男気に肩透かしを食わせるわけにもいかない。
集客のことに気を揉みながらも、演歌の曲にオルタード系のJAZZコードを付けたり、スイングさせたり、フュージョンバラード風に仕立て上げたりして日々を過ごしてきた。
そしてついに海の日を迎えた。いくらお忍びとはいえ、気分で突然ドタキャンするようなお人柄には(ご挨拶に伺った時など)全然みえなかったので、来ないかもしれない的な心配は全然しなかった。
驚いたのがリハーサルである。
鳥羽さんは真剣そのものだった。我々の別日に録ったリハーサル音源もしっかり聴いてくれていたし本人的な仕込みも含めて練習もしてきていらした。大汗を垂らしながら多少せっかちにみえる位ひたむきにリハーサルをしてくださった。そしてひとたび歌声発せば世界の中心にどっしりと自然に腰を据えるその存在感に、毎日毎日悶々としていた心が一気に晴れ、くすぶっていた緊張がすっかり取れていった。クラシックだろうがJAZZだろうがブルースでも歌謡曲でもラテンでも、真髄に触れた時の震えや匂いはいつも同じ。演歌でも!「本物や!ワッ八ッハッハ」
大路の口許はほころびっぱなしで、あんまりにこにこしているのも失礼なので真面目な顔つきをキープするのにかえって緊張した位だ。
リハでピンクボンゴと鳥羽さんがブレンドしていく過程を見て、そもそもこの企画を思いついた時のサウンドイメージがしっかり重なり、やった!と確信した。
そう。もうその時には悪いけれど集客のことなど頭から吹っ飛んでいた。
本番まで、鳥羽さんの楽屋からはピンクボンゴのアレンジをギターで一所懸命練習する音がいつまでもこぼれていた。
さて本番ではマッチさん(我々的にはマコさん)の胸をすくバイオリンを楽しみ、鳥羽さんの滴る汗を眺め、リズムセクションのサウンドを高級マッサージ椅子のように深々と身を委ねた。
肩凝りと偏頭痛と鬱と緊張の日々。
しかし本番はある爽やかに晴れた休日のテニスのようだった。
鳥羽さんがステージで「毎年やろうか!」と興奮気味に叫んだのが社交辞令に感ぜず、とても嬉しかったし、マコさん曰く、長年サポートしてきたけどアンコールに応えたのを初めて見た、というのを後で知って二重に嬉しかった。
来年もまた海の日に、海の男に日本で一番相応しいライブハウス、モーションブルー横浜に錨を下ろしてくれて唄ってくれたなら、こんなに嬉しいことはない。
そして熱い熱いお客様の眼差し、ほころぶ口許、威勢のいい掛け声や温かい拍手に感謝、感謝、また感謝。
…肩痛が消えた。
■ 2010/06/29 (Tue) テレビ テレビなんか、普段オレは見ないので一ヶ月位観れなくても平気だが、家族はそうはいかないみたいだ。修理代もかなり高いし(3万5千円!/汗)、事前に電気屋でガンガン調べ上げられた挙句、ヤマダ電気に連れていかれて、ベテラン店員の巧みな話術にノセられて結局42インチのプラズマTVが我が家に来た。
20年前位からずっと40インチ近くのブラウン管TVだったが7〜8年前までは清水の舞台から飛び降りて買うような値段だった。でも今は液晶にしろプラズマにしろ10万を軽く下回っている。しかも地デジ対応に乗り遅れるな、という雰囲気に呑まれて、あれよあれよ、という間にローンを組まされた。
…さすがに財布から現金でポンと買うほど景気はよくない。
しかし早速ワールドカップも観れるし、今夜は久々ヒマだし、焼酎グビグビでおつまみパクパク。ううう。なんだか「腹具合」が悪くなってきた。「パラグアイ」戦だけに。ううう。
さあ、明日から比較的ヒマな日が続く。忙しい日々は目が回るし、ヒマな日が続くと欝な気分が襲ってくる。丁度良い塩梅が無いのがミュージシャン。
忙しい時はボヤかず有り難く誠心誠意頑張る。
ヒマな時は今に見ておれと強烈に練習する。
これに限る。必ず打開する。
■ 2010/06/28 (Mon) 忙しい忙しい忙しい 二ヶ月半も忙しいふりをするのに忙しい上に、鳥羽一郎さんの譜面作りに追われている。ううううう。面白い!演歌にジャズコード。目が回る。
薄利多売のカツカツの日々。こんな時に限ってテレビは壊れるは電話は壊れるは、夏休みに家族ぐるみで遠征せよ、ときたもんだ。
えんや〜とっとォ、ざんぶらこォ♪
JAZZ親父に任せとけって!
■ 2010/06/19 (Sat) 母急逝 6/15から今日18日(明けると19日)まで長野でエリックEMバンドの高校芸術鑑賞会の仕事。そしてさきほど新宿サムデイでマイルスデイビス=ギルエヴァンスの復刻版のライブをやって帰ってきた。16日の早朝、実家にいる母親が突然死した。同じ敷地内のマンションに引越しして数日後のことである。夜中までダンボールを開封したりしていて、風呂に入っているうちに逝ってしまったらしい。兄からの電話で絶句した。特に重い持病もなく、新生活に前向きに元気に取り組んでいた矢先で。不幸中の幸いだったのは溺れたり苦しんだりした形跡が無いことが救い。
今年の始めに父親を亡くした。この時もエリックバンドで宇都宮の仕事だった。早朝の出来事でほんの少しだけ父の死に顔を拝むことができたが、今回は長野にいる間の出来事で帰ることが出来なかった。親の死に目に会えない、もしもの時も仕事を優先するべし、が親子のかねてからの確認事項だった。
長野の、そしてサムデイの素晴らしい仕事を全力で乗り切り、涙は封印してきた。
明日19日はやっと実家に行ける。そして思いっきり泣くつもり。おかあさん。。。
■ 2010/06/08 (Tue) ダウンしていられない 何年かぶりに風邪をひいた。38℃台の熱。
今日は4/12以来久々の休みにしようと思った。あの日はピンクボンゴの新マネージャーをスカウト、口説き落とした日だ。
が、今日はコジマ君という全盲の生徒にレッスンすることになっていたので頑張ることにした(注)。コジマ君の様な全盲の生徒は通算三人目。最初のサノ君は生まれつきの全盲。バークリーにも留学した。今はマルチでライブ活動もしているらしい。二人目はリュウタ君。リュウタ君は小学校高学年になって緑内障を発症した。自転車に乗っていて、いつの間にか側溝に落っこちる回数が増えてきて自覚し始めたらしい。この二人は風の動きや靴などの反射音で近くにどういう建物が建っているか分かるという特殊な感覚が育ったため、数度同じ場所を歩いていけば大体道順を覚えてしまう。
しかしコジマ君は8年前に視神経が壊死してしまった。現在30歳。8年前には熱帯JAZZ楽団@赤坂ブリッツを肉眼で見ていたのだ、と。(この時の演奏はDVDになっている。)
その苦労は想像を絶するの一言だ。毎回の付き添いや送迎などたやすいこと。
(注)本人が絶対うつらない、と懇願するのでレッスン実施。
彼はレッスン初日でバリトンのLOW−Aまでサブトーンを出し切った。とても良い勘をしている。
…昨日まで熱帯で超盛り上がり、まだまだこれから先も二週間以上休めない。
サックス一本で家族を養う、というのはつくづく大変なことだ。これまでも振り返れば奇跡の様に思うし、これからも猪突猛進せざるを得ない。
■ 2010/06/03 (Thu) 憂国 一国の首相たる人物が辞任するにあたって「国民の皆様が聞く耳を持たなくなったので云々」とは何事だ。普通の大人でも「私どもの意見や話が皆様のお耳に届かなくなってしまったので云々」等の言い方をするのが常識だ。全くいまやいつものことながら大臣が粗相したり、首相がうっかり発言したりする時に側近達のチェックが全然機能していないのを感じる。国の代表もスタッフもしっかりやってほしい。この国の未来を担う子供達も見ているんだよ。
■ 2010/05/26 (Wed) 動画アバター撮影 今日はエリックEMバンドのイベントが飛んだので、六粋堂メンバー二人の紹介で動画アバターの撮影に行ってきた。まもなく動き演奏ししゃべくりまくる大路がピンクボンゴのHP上を賑わすことになる。もう一人のオレがアクセスしてくれた方々の画面上で暴れることになると思うと冷や汗と嬉しさが半分半分。撮影では、いつものステージとは違う臭い汗が出た。
日立のジョージハウスでは悪天候にも関わらず大勢の人が集まってくれて嬉しかった。あそこのお客さんはいつも反応が熱くて感動する。死の淵から生還したマスターご自身が仕事そっちのけで飲んだくれながらピンクボンゴの演奏を楽しんでくれる。まかないも美味しくてとても有り難い。
6月には20代から30代にかけてサポートしたマリーンがジョージハウスに初登場するらしい。ドラムはなんと我らが樹麻!
盛り上がるだろうなあ。
例えばピンクボンゴに鳥羽一郎さんを招いてライブを催したら盛り上がるだろうなあ。海の日とかに。無理かなあ…。
ま、ま、明日明日5/26(水)!赤坂の夜は更けて。。。
ピンクボンゴ・ライブ@赤坂Bフラット。いつものメンバー、いつもの時間に。
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